Introduction of Myself

I'm just a small tourist.
地元の人にはなれるわけない。でも地元の人には見えないものもあるんだと。

2012/02/14

旅の終わり

Paris, 2011

どんな旅にも必ず終わりはやってくる。なぜなら終わらないと次の旅が始まらないから。

旅を終える感覚は妙なものがある。帰国の前日の夜は荷物の整理をしながら必ず旅を回想し、あと24時間後には自分はもう帰国しているという時間と距離の感覚に暫し混乱する。ああ、旅が終わろうとしている。その現実を受け入れなければならないという事実に直面しながらもそれから逃げ出したくなる。どうにもならないことを分かっていながら、次にその地にいつ来れるか分からない、という不安を抱え、夜も再び街へと繰り出す。街は日常だ。周りに歩いているサラリーマン、カップル。彼らにとっては何でもない日常のその時間が、僕にとっては残り僅かな制限時間なのだ。あの風景をもう一度目に焼き付けよう。後で後悔しないように飽きるほど見ておこう、と。

旅を終える日。それはそこに住んでいる人にとって何の変化もないごく普通の日である。周りの人はその場所でいつもと変わらない生活を送る。一方、その場を去る僕はいつもの場所に戻ってまたいつもの生活を始めることになる。時間と場所の交錯。もう2度と会うことはない人と場所。でも同じ時間にこの世のどこかで彼らも自分も生活を続けている。1度でも訪れたことのある街とは、そんな感覚を持ちながらどこかで繋がっている―そうやって旅の終わりを自分自身に納得させているのかもしれない。


彼らもまた日本での旅行を終えようとしている。日本との繋がり、僕らとの繋がりをどこかで感じ続けていてくれると思いたい。

4 件のコメント:

  1. 旅のおわり、、、ボクのいつも思うことを言葉にして下さってありがとう。
    (^^)/
    (名言集にいただきました・fc2)

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  2. 帰国前夜はここまで無事に来れたという安堵感と
    ちゃんと帰国出来るか?特に早朝のフライトの時は
    翌朝のシミュレーションとかタクシーが来なかった時の
    対策とか...余韻に浸る余裕があれば良いのですが。
    でもそういうスリルも楽しかったり^^
    フィルムにして、深みが増しましたね!

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  3. NK様
    名言集とは恐縮です。
    でもこの感覚、文章にしてみて私自身もすっきりできました。

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  4. handachin様
    確かにそういうスリルもありますね。
    一人旅だと特にそれが面白いものです。振り返ってみると、様々な試練を乗り越えてきました・・笑
    写真の方は、フィルムにして、一眼レフからレンジファインダーの世界に変えて、一気に世界観が変わりましたよ!

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