Introduction of Myself

I'm just a small tourist.
地元の人にはなれるわけない。でも地元の人には見えないものもあるんだと。

2012/05/13

ロベール・ドアノー写真展

Paris, 2011


東京都写真美術館にてロベール・ドアノー展、本日最終日。ようやく訪れることができた。
今回の写真展を通じてドアノーの半生を知ることができた。何を意図して写真を撮ってきたのか、写真で何を表現したかったのか。写真を通じて世の中に訴えていくということを少し学べた。丁寧に撮られたパリ郊外の様子、パリの様子には優しさを感じ、嫌々引き受けたと言う雑誌Vogueのモデル撮影からは"仕事"としての写真に対する彼の姿勢を感じ、1980年代以降のカラー写真の数々からはパリ郊外の急激な都市化に対するIronicな眼差しを感じた。
やっぱり一番惹かれたのはユーモア溢れるスナップの数々。ブレッソンやアーウィットの写真に比べると、内気だったという性格が表れ、被写体から一歩引いた写真が多いように感じられたが、遠目に被写体を捉えるドアノーはシャッターを押すとき、何を考えていたのだろうと想像を掻き立てられる。
また、自分にとって親しみのあるパリの写真では、今から50年前の様子を伺うことができた。写真が撮られた場所の現在の様子が容易に頭に浮かぶので、当時から今までの変化を想像するのも楽しい。

プリントを1枚1枚見ていると面白いことに気付いた。初期のrolleiflexで撮られた写真はピントがしっかり合っている訳ではなく、背景にピントが合わせてあるものが散見された。例えば"アルキュイユ"や"サン・ドニの子供たち"など。もしかしてドアノーはフォーカスを無限遠に固定していたのだろうか。
また、ピカソのポートレートではよく見ると撮影するドアノーの姿がガラスに映り込んでいる。はっきりと写っている訳ではないので定かではないが、このときは下を向いていない。rolleiflexではないカメラで撮影したのだろうか。
このように細かいところを見ても楽しめる写真展だった。

最後に図録を購入した。写真展ではなるべく図録とポストカードを買うようにしたいと思っているが、今日はポストカードを買い忘れた。前回のアーウィットのときは図録を買い忘れた。

今日の写真はパリでの1枚。また行きたくなった。

来週はマイケル・ケンナだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿