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Prague, 2012 |
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田中長徳氏の「屋根裏プラハ」を少し前に読み終えた。必ずしも読みやすいとは言いがたい文体の本ではあったが、それでも所々に描写されるプラハは想像をかき立てるものだった。80年代半ばに生まれた自分にとってはソ連時代の記憶などない。ベルリンの壁の崩壊も記憶にない。この本にはそれよりももっと昔―まさしくフレクサレットが現役だった頃のプラハのこと、チェコのことが書かれている。
今回初めて訪れたプラハには、そうした時代の名残のようなものを求めていた。しかしもはやそんなものは存在しなかった。プラハで見たのはドイツやフランスと変わらない町の様子だった。残念ながら遅すぎたのだ。では、5年前、大学生の頃にプラハに行っていればその光景に出会うことができたのか。
「屋根裏プラハ」を読んで確信した。社会主義時代のプラハを見るには自分は生まれるのが遅すぎたのだ、と。残念ながらそういうことだ。
見たかった世界は他にもある。例えば、返還前の香港。今となっては文章と写真でしか知ることができない。想像するのも楽しいものだけれど、やはり見てみたかった。
では、今見ておくべきはどこだろうか。
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まこと、そういうものです。
返信削除返還前の香港に2年、住んでいました。返還後2度訪れましたが、一泊に旅程を切り詰めて、帰ってきました。
建国200年のアメリカに住んでいました。その後なんどとなく訪れても、「そこには風が吹いているだけ」です。
(-_-)
田中長徳さんの本は、私も沢山読んでいます。
返信削除ライカやコンタックスとともに、キエフなどのソ連製カメラを愛用してきたチョートクさんの仕事は、日本のカメラシーンに大きな影響を与えてきたと思います。ささやかながら私も影響を受けた一人です(笑)
今でも、プラハに部屋を持っておられるようですね。
最近は、チョートクさんの『温故知新のコンタックス』を読んで感慨にふけりました。。。やっぱり2000年以前のカメラは良いですねえ・・・
私もジャンクカメラ道を小遣い程度で彷徨ってみたいです(汗)
NKさん
返信削除コメントありがとうございます。お返事、大変遅くなりました。
今の時代に撮れるものを撮る、いや、今の時代にしか撮れないものを撮るんだ、という気持ちが大切なのかな、と気付き始めました。
模糊さん
返信削除コメントありがとうございます。遅くなりました。
田中長徳氏の本は読みにくいのですけれどね・・・。笑